TOYOTAスマートキーバンパーの切削1次試作
現在開発中の現行トヨタ車向けの「スマートキーバンパー」の1次試作が完成しています。
試作品も基本的には商品としての生産時と同様の手順で製作しますので、1つ1つ手間のかかる、数多くの切削工具を用いてブロックの無垢材から全面を削り出す切削加工を行っています。
特にスマートキーバンパーの場合、相手側のスマートキーが全面曲面形状であるため、それに沿わせるようにバンパー内側形状も曲面形状となりますので、とても面倒なボールエンドミルによる3Dパス加工となってきます。
画像の赤い領域がロアー部分のボールエンドミルで加工が必要な領域です。荒取りで極力エンドミルで落とし込んだ後、最終面をボールエンドミルで仕上げます。
この領域は内側であり、装着後は見える部分ではありませんが、装着性・保護性能に関わる部分となり、とても重要な加工領域でもあります。
スマートキーバンパーの1次試作品
こちらがNC加工が全て完了した1次試作品となります。
主には装着・実車確認用となり、最終的なデザインは調整されていくようになります。
アッパー側は対象(TOYOTA)のスマートキーにはエッジの効いたデザインが施されていますので、その突起形状を吸収するため、ボールエンドミルによる3次元加工もかなり細かい切削が必要になってきます。
アッパー側の裏面を拡大した画像から見えるように、複雑な曲面形状部は細かな線の数だけ極小のボールエンドミルが走り続けた痕(パス)が見えます。
このおかげで切削加工時間がスマートフォンバンパーよりも遥かに時間自体はかかってしまいます。
現時点で完全な装着に必要な部品類が一部未完成のため、実際に勘合させての装着確認はもう少し先になりますが、部品ごと個々に当てて確認は出来る状態です。
特に気になっていたのが「フロントのボタン部の開口形状が正しく反映できているか、クリアランスは保てるか」という点でしたが、うまくバンパー側の開口窓と純正品のスマートキーのボタンエリア形状と視覚的にも合っていますので、まずは一安心といったところです。
2種類の背面シリコンパネル試作品
対象となるトヨタのスマートキーには、背面側に車名ロゴなどの加飾があるものとヤリス系などの加飾無しのタイプがあります。これらの違いで外形は同じものの、スマートキーの厚みが異なります。
今回のスマートキーバンパーはこの2種類でも装着可能とするため、背面側の内側から抑えのシリコンプレート2種類が付属されます。
この2種類は要するに、お手持ちのスマートキーの背面側が「加飾あり=窓有り、加飾無し=窓無し」を合わせて装着していただくものとなり、対応しないシリコンプレートは不要なものにはなります。
そのシリコンプレート2種も試作品として完成しており、装着確認待ちの状況です。
こちらは試作のために簡易的にシリコン型で制作していますので、実際の商品時には金型製作で生産しますので雰囲気も全く変わります。
実際にはこのトヨタのスマートキーは、更にLED位置の関係で詳細には3種類に分けることができ、今回その3種で装着できるように設計されています。
まもなく全ての部品が揃い、最終的な装着・実車確認などに進んでいきますが、現時点で不具合も見つかっているため既に2次試作の製作も並行して開始しています。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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