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六角穴付き皿ボルトのJIS規格

六角穴付き皿ネジ

普段から見かけるボルトの中に、座面がテーパー形状になっているいわゆる【皿形状】になったボルトを「皿ネジ」と一般的に呼ばれます。

この皿ネジの頭の穴形状(工具を入れる部分)は、以前は―(マイナス)か+(プラス)が多かったのですが、昨今では六角穴の皿ネジが広く利用されるようになってきました。

ここでは、「六角穴付き皿ボルト」(通称:六角の皿ネジ)について、JIS規格上のネジ径サイズごとに詳細寸法(JIS B1194)を紹介していきます。

六角穴付き皿ボルトのイメージ
穴が六角になっている皿ネジ

「六角穴付き皿ボルト」のJIS規格はJIS B1194:2006にて制定されております。
英語名では「Hexagon socket countersunk head screw」になります。
皿小ねじ(十字になった皿ネジ)も基本的な寸法は同じです。

六角穴付き皿ボルト(ネジ)のメリットとデメリット

JISの詳細サイズを紹介する前に、「六角穴付き皿ボルト」の特徴(メリット・デメリット)をまとめておきます。
身の回りの物を見て、なぜここに皿ネジが利用されているのか?のヒントになるかもしれません。

六角穴付き皿ボルトの特徴・メリット

  • 締め付ける穴が六角であることで、見た目が綺麗(意匠性)
  • 締め付け後の上面が飛び出さないため平面が保てる
  • 皿ネジのテーパー面が一般のボルトよりも結合面積が広く取れる
  • 座面が見えない
皿ネジは飛び出さないメリット
収まりが良く意匠性が高い

昨今では六角穴の意匠性の良さから、家具のネジが見えてしまう位置に利用されることが大変多くなっています。いずれも意匠性の高さがポイントになるネジ形状です。

六角穴付き皿ボルトのデメリット

デメリットとして挙げるとすれば

  • 六角レンチが必要
  • ネジ径の大きさほど六角穴の大きさが取れず、穴がなめやすい
    (強いトルクをかけにくい)
  • 各社で詳細サイズ(寸法)がバラバラ
  • ワッシャーが掛けられない
  • 緩みやすい、振動には弱い
  • 相手側に皿(面取り)加工が必要になり、材料側に厚みが必要
皿ネジを使用する場合は凹みが必要
赤い部分のように凹みが必要

JIS規格の詳細寸法

六角穴付き皿ボルトの詳細寸法
主要寸法をABCDで表します。
六角穴付き皿ボルトのJIS詳細寸法一覧 (単位mm)
ネジ径 ネジピッチ 六角穴A 深さB
(最小)
基本外径C
(JIS上の実寸)
基本高さD
(JIS最大)
M3 0.5 2 1.1 6(5.54) 1.7(1.86)
M4 0.7 2.5 1.5 8(7.53) 2.3(2.48)
M5 0.8 3 1.9 10(9.43) 2.8(3.1)
M6 1.0 4 2.2 12(11.34) 3.3(3.72)
M8 1.25 5 3 16(15.24) 4.4(4.96)
M10 1.5 6 3.6 20(19.22) 5.5(6.2)
M12 1.75 8 4.3 24(23.12) 6.72(7.44)
(M14) 2.0 10 4.5 27(26.52) 7.2(8.4)
M16 2.0 10 4.8 30(29.01) 7.72(8.8)
M20 2.5 12 5.6 36(36.05) 8.5(10.16)

詳細寸法は省いて、穴のサイズ、ボルトとしての頭の高さなど、ネジ部品として構成される主要部分のみをJIS規格上の基本寸法として表にまとめています。

※ネジ部のピッチは並目です。
ボルトの呼び(長さ)は頭を含めた長さで呼びます。皿部分のテーパー角度は90度です。

不完全ネジ部が設定されるM径別の呼び(長さ)

ネジ部はM径別に(呼び)長さによって不完全ネジ部が設けられます。
全ネジになっているのは以下に記載する長さ未満までとなります。

  • M3とM4は30mm以上
  • M5は35mm以上
  • M6は40mm以上
  • M8は50mm以上
  • M10は60mm以上
  • M12は65mm以上
  • M14は70mm以上
  • M16は80mm以上
  • M20は100mm以上

JIS規格上ではM径がM3~M20までしか制定されておりませんが、小径サイズのM2やM2.5も一般的には利用されています。

市販品の皿ネジは+(プラス)穴がほとんどです。六角穴の物は探すのに少々見つけにくくなります。

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