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アルミ鍛造品からの全面削り出し(フルビレット)

アルミ鍛造品ステップ

特に破断強度が必要になる部品に対してフルビレットを行う場合に、予め鍛造した部品の状態から、マシニングセンターやNC旋盤で製品の仕上げとして、その全ての面や一部に切削加工を行う(生産)方法があります。

鍛造→切削加工(仕上げ)

鍛造(たんぞう)については、簡単には「叩いて形を造る」していく生産方法です。
身近にイメージがつきやすいものでは、バイクや自転車のブレーキレバーや、自動車のアルミホイールなどにも多く用いられる製法です。
こちらの過去記事で鍛造型を紹介しています。

自転車のレバーですと、ここで紹介するような切削加工は無しで、表面をバレル研磨処理だけ行って仕上げ完了とすることが多いので、鈍く光っているイメージが強いかと思います。

一方、鍛造ホイールなどは鍛造後に表面を切削していることが多いので、今回ご紹介するような手法と同じとも言えます。

アルミ鍛造品を切削する前の状態

こちらが加工する前の状態です。形からどんな部品かわかる方はバイクに詳しい方ですね。こちらは(バイクの)オフロード車用のステップになります。足をのせるところです。

アルミの鍛造品(切削前)

まず、バイクのステップは用途が足を乗せるところになりますが、オフロードの場合はまたジャンプや転倒が多いこともあり、一際強度が欲しい部品になります。純正部品ではスチール製のものも多いですが、これをアルミでとなると鍛造部品適しています。※鍛造することで材料密度も高くなり強度が増します。

既に形は形成されておりますが、このままでは重量は重く、表面の質感も保てていませんので、これをフルビレットで全面切削を行います。

アルミ鍛造品から全面切削した後の状態

この後にNC加工する際に治具を利用して固定す、細かい部分を仕上げる必要がありますが、表面の切削自体はこれで仕上がっています。
切削前のアルミ鍛造品の状態ですと汚い状態(鍛造でこの状態は実は綺麗な方)ですが、切削することでアルミの持つ表面の輝きが出てきます。

画像上で奥に見えるのが切削前のもので、下の切削されたものからすると、数多くの「面」が削り出されて輝いていることがご覧いただけると思います。

アルミの鍛造品(切削後)

鍛造部品はアルミの無垢材に比べれば硬い素材状態になってますので、少し切削時間も増加することになります。

できる限り鍛造した部品の状態で、製品に近い形状の状態が作られていれば「薄皮を剥ぐ」くらいの切削で完了でき、ここが大きくコスト面に影響してきます。

こちらのステップの部品は完成品都合と抜きの精度や鍛造型の関係で中抜き(肉抜き)は鍛造時にしていません。 そのため、切削加工ではこの肉抜き作業に結構時間がかってしまっています。

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