アルマニアでは、従来より小物部品用に利用していた紙系の資材を主としたパッケージング方法に代わる「OPP袋」を今後利用していきます。
現状ではリサイクル性の観点で紙系を主体とし利用してきましたが、OPP袋化するメリットの方が大きくなり、今後はOPP袋を積極的に利用していくことになりそうです。
この変更により、パッケージ資材の省資源化や物価上昇に対しての対策の一環となります。
OPPとは、Oriented PolyPropyleneの略でいわゆるポリプロピレンという素材を用いたものです。
なお、Orientedは配列や指向性の意味を持ち、素材を伸ばして生産することから頭にOが付いてOPPと一般的に呼ばれています。
1枚のロールされた素材状態から折りたたみ、溶着などを施して袋形状にしたものが「OPP袋」となります。
このOPP袋はスーパーや100円ショップ等でもよく見かける透明のパリパリした袋状の物です。
透明系の袋になると、素材としてはポリ袋やビニール(塩ビ)袋も候補には挙がります。
ポリ袋の原料はポリエチレンやポリプロピレンが主体で若干透明性に欠けます。OPPの方が透明度が高く、一定の硬さを持ちます。
そんなOPP袋とポリ袋の素材厚みを比べてみます。手元にある両者の袋の素材厚みになり、生産するメーカーで異なりますので、あくまでも一例です。
OPP袋の素材厚み
OPP袋に利用される素材の厚みは0.03mmとなりました。
素材の硬さ(パリパリ感)から感じる厚みとしてあは、もっと薄いようにも思われがちですが、多くのOPP袋の素材厚みには0.03mmのものが使用されていることがほとんどです。
ポリ袋の素材厚み
ポリ袋の素材厚みは0.03mmとなりました。
ポリ系の特徴である柔らかさの感覚からはもっと厚いようにも思われるのですが、測定してみれば意外にもOPPと同じ0.03mm厚です。
ポリ袋系は多くの物がありまして、ここで測定しているものはその中でも薄い方のものにはなりますが、ホームセンター等で一般的に市販されているポリ袋も0.03mmの厚みの物が多いです。
ここでは、従来より使用してきた紙質のパッケージから徐々に変更するよう、小物部品用にオリジナルで印刷したOPP袋を新たに作りましたので、そのメリット・デメリットを整理しながら紹介していきます。
オリジナル印刷のOPP袋
OPP袋は透明性が高く、表面がつるつるとした鏡面でありますので、中に入れる物品の見栄えが向上し、商品の視認性も高く、全体の内容が把握しやすいメリットは大きいです。
そんなOPP袋ですが、得意・不得意があります。
正解はありませんが、一般的な観点からのOPP袋を利用するメリット・デメリットを挙げておきます。
(オリジナル印刷の)OPP袋利用のメリット
ここで挙げるメリットは従来よりOPP袋以外のパッケージを利用していた場合からの考えになります。
従来よりOPP袋を利用していればここで挙げたメリットは異なります。
- 省資源化しやすい(単独でも利用しやすい)
- 梱包作業性の向上
- コストダウン
- 透明感が高く物品が見えやすい
- 印刷が可能
- サイズが自由に設定できる
- 形状が選べる
オリジナルであれば、袋の形状(方向)やサイズが自由に設定することができますので、中に入れる商品や物品サイズが特定・固定されている場合、またはその商品のためのパッケージであれば積極的に利用したいパッケージ素材ではあります。
(オリジナル印刷の)OPP袋利用のデメリット
- 生産数量が数千~万単位になってしまいがち
- 中に入れる物品形状に尖りがないこと(引き裂いてしまう)
- 重いものを入れることには適さない(小物部品向き)
- 印刷製版代がかかる【印刷を施す場合】
- 印刷デザインの製作が必要【印刷を施す場合】
- リサイクル性が若干低い「プラ」であること
これらのことから、最初にOPP袋を利用する条件として考えなければならないのは、(そのパッケージを利用する)商品に数千単位の販売・生産が見込め、比較的高額にならない小物の物品には適したパッケージ方法であります。
オリジナル印刷のOPP袋がそこまでの数量(数千単位)が必要ない場合は、市販されている無地のOPP袋や白ヘッダー付きのOPP袋を利用すれば、概ね百枚単位で販売されていますので、そちらを利用する方が適しています。
但し、袋のサイズや形状は選ぶだけになり、自由な設定もできません。
オリジナルOPP袋の製作例
オリジナル印刷のOPP袋は、その袋形状に加工する前に、事前に直接フィルム状態で印刷しておくことで透明性を保ったまま、オリジナルのOPP袋を作ることも出来ます。
特にオリジナルの印刷OPP袋の印刷エリアには裏面やヘッダー部分への印刷が多いです。
今回、アルマニアで用意した新規印刷OPP袋は印刷エリアを穴付きヘッダー部分のみとし、上入れの蓋つき構造になります。
印刷提出データとしては以下のようなデザインで入稿しています。
生産側では以下のような配置、製作構成での見込みになります。ピンク部分が透明となり、ヘッダー穴は後加工です。
上記デザインで完成したオリジナルのOPP袋が以下になります。
画像上のヘッダー部、左右の白い部分が生産時(印刷時)に必要な(生産機械によっては)印刷できない領域になります。
ご覧のように、印刷部は白ベースへの印刷となりますので、白を主体としたヘッダーのデザインを行えば、左右の領域が無くなったようにも工夫することは可能です。
こちらのOPP袋は「上入れの蓋つき」になります。
OPP袋の形状違いとしては主に物品を入れる方向になりますが、下から入れて蓋を巻いて止める方法がコスト面でも更に安く仕上がりますが、ネット什器等でフック掛けしていれば、蓋が外れて中身(物品)が落ちてしまうというデメリットは大きいです。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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