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「ホンダNシリーズのスマートキー電池交換方法と内蔵キーが自然に抜けない理由」

ホンダの軽自動車「Nシリーズ」に使用されているスマートキーはNシリーズの全車種(N-BOX,N-ONE,N-WGN,N-VAN)で全て共通形状※となっています。
※N-VANの一部グレードはキーレス仕様、2020年2月現在
※ボタンの数や、車種別エンブレム等の違いはあります。
スマートキーは持っているだけでドアロックを解除したり、エンジンがスタートできるもので大変便利ですが、スマートキーの中には内蔵ボタン電池(CR1632)があり3年程度が目安で消耗し交換する必要がでてきます。
電池交換の際に説明書を出すのは面倒なことと、意外に説明書の説明が簡素化されて丁寧ではなかったので、こちらで「Nシリーズのスマートキー電池交換手順」を紹介します。
電池交換のためにはスマートキーを分解する必要がありますので、手順の後に更に突っ込んで通常分解しないところまでスマートキーをバラして構造も見ていきます。
ボタン電池の交換方法
頭の溝に500円硬貨を突っ込みます。
スマートキーの頭には硬貨(コイン)を入れるための「半円形の切り欠き溝」があります。
その溝に硬貨を挿します。硬貨なら何でも入りますが、500円玉が最も大きく安定するので、500円玉をお勧めします。

溝に入れた硬貨をねじる
画像の状態でしたら、左手でスマートキーを持ちながら右手の硬貨をねじって(ひねって)ケースを分割します。
スマートキーはプラスチック製のため、傷が気になる場合は硬化を10円玉にして、説明書のように布などで覆ってください。(ただし、結構やりにくいです)


分割する前には、ケース内部にある爪ではまっているため、結構強いチカラが必要です。但し、チカラ任せにしてしまうと切り欠き溝をコインが超えてキーの溝が変形してしまう場合もあるので、硬貨を奥に突き当てながらゆっくりねじってください。
中身(基板)の取り出し

アッパーとロアーの2分割になっています。次にこの状態から右側の中身(基板)だけを取り出します。
画像左側のボタン類が付いたシリコンパッキン側は分解しないようにしてください。 自然にバラバラになってしまう場合もありますが、ハマるようにしかなりませんが少し面倒です。基板側だけを取り出してください。
電池の交換
基板を取り出したら、ボタン電池が見えてきます。ボタン電池も爪で引っかかっていますが、簡単に取り出せますので新品のボタン電池(CR1632)に交換します。

中身を戻して、ケースの上下を勘合して完了です。
ボタン電池を新品に交換したら、中身の基板を戻してケース同士を勘合すれば完了です。
内蔵キーがなぜ自然に抜けないのか

Nシリーズのスマートキーには内蔵キー(物理キー)があります。 取り出した方は分かると思いますが、この内蔵キーは差し込むだけでしっかり固定されます。抜くときも引っ張り出すだけですが、普段から自然に抜けてしまわないのが不思議に思った方も多いのではないでしょうか。
そのため、先ほどのボタン電池交換から更にスマートキーを通常では分解できないところまで分解していきます。
通常に分解したときの部品構成
電池交換でケースを割ってから(アッパーとロアーを分解してから)各部品を取り出せば。基板・ケースアッパー・ロアー・シリコンパッキンとボタンの部品構成になります。(緊急用物理キーは除く)

一見、これだけにしか思われませんが、実は赤枠で囲んだロアー側は2pcsの部品が組み合わされて一つのケースロアーとされています。これを分解しいきます。溶着されていますので、普通には分解できません。
ロアーを更に分解すると内蔵キーが現れる
2ピースの部品が結合されているロアー側のケースを更に分解しますと、そこには「緊急用物理キー」が現れてきます。

ロアー側が2ピースになっていることで、 内蔵キー(緊急用物理キー)が固定される構造が見えてきます。
自然に抜けない理由
単体ではL字型になる、内蔵キーの上に近いところにある山部分に、組み込まれているロック部品が押し出されることで内蔵キーが固定されます。
赤の矢印のところに小さなコイルスプリングが入っており、内蔵キーをケースに差し込んだ時、抜けないようにロックがかかる仕組みです。

ロアー側の普段見えないところにスプリングとロック部品が組み込まれており、そのためにロアー側は2ピース構成になっています。
このNシリーズのスマートキーは、多くの自動車メーカーが内蔵キーを取り出す際のロック解除ボタンで引き出すことに対して、解除ボタンをなくして単に引き出すだけ、入れるだけのシンプルな操作を実現した大変優れた構造になっています。
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