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ジムニーのスペアタイヤレス化メリットとデメリット

jimnyスペアタイヤレス

この記事のタイトル:

「ジムニーのスペアタイヤレス化メリットとデメリット」

クロスカントリー(通称クロカン)車といえば、その象徴的なデザインの一つとして挙げられるのが、背面に装着されたスペアタイヤです。

この背面スペアタイヤは、単なるデザインではなく、ジムニーの特性上、未舗装路や山岳地帯などの過酷な環境を走行する際には欠かせない機能的な装備でもあります。

ただし、ジムニー(シエラ・ノマド)は実際にはシティーユース(街乗り)で利用される方が大半で、都市部での日常使いやオンロード走行が主なユーザーが多いことも特徴です。

そのような用途に最適化する意味でも、背面に装着されたスペアタイヤを取り外すユーザーの方も多いのが実情です。

ジムニーの背面スペアタイヤを外した状態
スペアタイヤを取り外した状態

そこで、シティーユースにはあまり利用するケースが生じない、スペアタイヤを取り外した場合のメリットとデメリットについて考察していきます。

なお、ジムニーの背面スペアタイヤの取り外し方は、別記事の「ジムニーの背面スペアタイヤの取り外しと取り付け手順」でご紹介していますので、こちらも併せてご覧いただくと、作業要項が分かります。

スペアタイヤレス化によって削減される重量

スペアタイヤを外すということは、最も効果として現れるのが軽量化に直結するということです。

まずは、背面のスペアタイヤをメリットとデメリットを考えるうえで、バックドアに直付けされたスペアタイヤを構成する全ての部品と各重量を調べてみました。

背面スペアタイヤの部品構成

ジムニーのむき出しスペアタイヤ
ジムニーのスペアタイヤ

スペアタイヤを構成する部品を洗い出してみました。
これら全てがバックドアに取り付けられている状態とうことです。

  • スペアタイヤカバーx1
  • タイヤカバー用ナットx1
  • スペアタイヤx1
  • ブラケットx1
  • ブラケット用ナットx3
  • キャリアx1
  • キャリア用ボルトx4

実にスペアタイヤを装着するだけでも、これだけの部品点数があります。

ジムニーのスペアタイヤに関係する全部品

各部品の重量を測定し、表にまとめると以下のようになります。
ボルト・ナット類は単体重量から単純に個数分を掛けて合計重量としています。

部品名使用数量単体重量合計重量
スペアタイヤカバー1609g609g
タイヤカバー用ナット125g25g
スペアタイヤ117.6kg17.6kg
ブラケット1238g238g
ブラケット用ナット323g69g
キャリア12.7kg2.7kg
キャリア用ボルト423g92g
総計21.27kg

表の重量はkgとgがあり、少数桁は切り捨てしていますので、まとめて測定すると実合計は若干増えます。

合計で21.3kgの軽量化(ジムニーの場合)

これらの背面のスペアタイヤを構成する部品をまとめて測定すると、合計で21.3kgになりました。

ジムニーのスペアタイヤに関係する総重量

特に重いのはスペアタイヤそのものですが、ホイールも組み込まれていますので、実に18kgもあります。

ジムニーのスペアタイヤレス化を行うと、合計で実測で21.3kgの軽量化が実現されます。

※シエラとノマドはタイヤサイズが異なりますので、軽量化の重量には違いが生じます。
・ジムニーは175/80R16でスペアタイヤも同サイズです。
・シエラとノマドは195/80R15で、こちらもスペアタイヤ同サイズです。

合計21.3kgということで、身の回りで考えやすい例では「お米10kg袋を2つもバックドアに取りつけてある」としたら少し考えやすいかもしれません。なかなかの重量です。

スペアタイヤレス化のメリットとデメリット

メリットとしては、何より軽量化による関連する効果が主として期待されます。

スペアタイヤ自体は重量が18kgもあり、他に付随する部品類を含めれば、合計で(ジムニーの場合)21.3kgにもなりました。

それでは、ジムニーのスペアタイヤレス化によるメリットとデメリットを以下にまとめてみました

スペアタイヤレス化のメリットとして

  • 燃費の向上
  • リアの軽量化による走行性能の向上
  • 空気抵抗の低減
  • 後方デザインのシンプル化
  • 後方視界の改善
  • スペアタイヤのメンテ不要
  • バックドアの開閉時にタイヤが邪魔にならない

背面側のスペアタイヤを外すことは一つのカスタムとも言えます。後方から見た際にスッキリした状態にはなりますので、SUV用途であれば最適な選択肢でもあります。

メリットは挙げればキリが無いので、この程度にしておきます。

スペアタイヤレス化によるデメリット

  • スペアタイヤが無くなる→パンク修理キットなどを車載して対応
  • オフロードイメージが低下する
  • メーカー想定の重心バランスの変化
  • キャリアを固定するボルト用の穴を塞ぐ必要がある
  • キャリア固定のプレスラインが丸見え

もともと背面のスペアタイヤはジムニーのデザイン的なアイコンでもありますので、スペアタイヤを外すことでのデメリットはデザインに関連する事以外は少ないものではあります。

キャリアのボルト穴埋めが必要になります

キャリアの取り外す際のネジ止め箇所
キャリア固定箇所には凸のプレスラインが丸見えになります

スペアタイヤを外しただけの状態では、キャリアが残っている状態なので、スペアタイヤレス化するには、キャリアも外す必要があります。

そのキャリアはフランジボルト4箇所で固定されており、外す時はキャリアもかなり重いので注意しながらボルトを緩めてからキャリア自体を外します。

キャリアを外すとバックドア側には4箇所のボルト穴が開いた状態となります。

キャリアを外した状態

キャリアを固定していたボルトを利用すれば、穴埋め自体はできますが、もともとは見えない箇所のために、表面処理も綺麗とは言えないフランジボルトになります。

また、雨天時などにバックドア内に雨水の進入の恐れもありますので、ここはパッキン付きの専用ボルトを使用して欲しい箇所になります。

スペアタイヤレス化による燃費向上値試算

では、「スペアタイヤを外すことで、どの程度燃費が向上するのか?」というのが知りたいところですが、実燃費で測定しても様々な要素が絡んでしまうので、ここは計算(理論)値で表す方法にします。

今の時代なので、諸条件を伝えてChatGPTに計算してもらいます。

スペアタイヤを外した場合の燃費向上試算
ChatGPTの試算です

その結果…

スペアタイヤを外しても、燃費は+0.1~0.2km/L程度しか向上しない!

もっと燃費に影響して1km/Lくらい上がるかと期待したのですが、僅か0.1~0.2km/L程度しか向上しないという結果でした。

参考:ジムニーの軽量化による燃費計算表

デフォルトにジムニー(AT)の数値が入力されています。

異なる車輛でも、車両重量とWLTC燃費を入力して、軽量化される重量を入力すれば、向上する燃費見込みが自動計算できます。

燃費向上計算ツール

軽量化後のWLTC燃費

14.4 ~ 14.5 km/L

燃費向上数値

0.1 ~ 0.2 km/L

リセットするとジムニー(AT)車のデフォルト値になります

この計算は「車両重量が1%増減すると燃費が約0.3~0.5%変化する」という、一般的な目安が計算式になっています。そのため、概算値であり参考程度に捉えてください。

燃費向上分の試算結果

ということで、スペアタイヤを外したところで、燃費の向上は僅か+0.1~0.2km/l程度で、期待できるほどの大きな効果はありません。実際の燃費計算でしたら、ただの誤差程度で実感することもありません。

それでも、スペアタイヤレスにすることで、多少にも軽量化による燃費向上分は蓄積して、長期間で見れば、それなりの燃費向上メリットは得られます。

1回の給油で走行距離で試算すると、以下のような回答になります。

ChatGPTの試算です

ジムニーの場合、多くの方は400km超えた辺りで給油されるかとは思いますが、スペアタイヤレス仕様で低く見積もって4、5km程度でも(走行距離が延びる)効果があれば、少し嬉しい効果にもなります。

少なくとも燃費に対して、スペアタイヤレス化して大きな効果はありませんが、悪くなることはありません。

しかしながら、大きな期待が出来るほど、燃費向上効果はありません。

まとめ

ジムニーの背面スペアタイヤカバーを外した状態
ジムニーの背面スペアタイヤカバーを外した状態

ジムニーのスペアタイヤを外したところで燃費向上は期待できるほどではありません。

しかしながら、スペアタイヤレス化は燃費を期待するよりもカスタム要素の方が強いため、好みの違いの方が関係しやすいカスタム手法にはなります。

背面タイヤレス化の要点

燃費に対しては0.1~0.2km/L向上程度
・後方からの見た目がスッキリ
・スペアタイヤの劣化、メンテナンスが不要に
・バックドアの開閉時にスペアタイヤが邪魔にならない
・1回の給油で4、5km程度は走行距離が延びるかも

結論:街乗り中心なら、ジムニー系はスペアタイヤレス化はお勧めカスタムの一つです。

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この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。

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