現在開発中のスズキ車向けのスマートキーバンパーは、本体形状の3Dスキャンが完了し、大枠での商品デザイン設計を進めております。
意外に小さいスズキ車のスマートキーは、コンパクトでシンプルなデザインではありますので、それを活かす製品デザインとしていくかはかなり悩ましいところです。
対象となるスマートキー形状はSUZUKIの現行車用となりますが、ハイブリッド(背面加飾あり)とガソリン車(背面フラット、立体エンブレム)で厚みが異なりますので、これら2つに対応できるようには設計していきます。
この厚み違いへの対応方法は後で考えるとして、まずは大枠での製品デザイン、方向性を固めていく手順になります。
現時点でSUZUKI用のスマートキーバンパーのデザインとしては大きく分けてデザイン意図が異なる3種類を製作しました。
まずは、その中から既にボツになった2種類を紹介していきます。
Design Plan 1(トヨタ用同系)
プラン1は先日発売を開始させていただいた、「TOYOTA SMART KEY BUMPER(TP2)」と同系統デザインで考えた場合になります。
上記画像はデザインプラン1のボタン側になります。スマートキーの場合、正直なところ、どちらの面が正面なのか背面なのかは生産メーカーしか分からないです。
トヨタ用と同系デザインで考えた場合、トップスクリューがボタン側への配置が最適となってしまいます。そのため、製品デザイン面ではボタン側を製品背面とした場合になっています。
一方、このデザイン1での正面側になるのが純正スマートキーのロゴ側となってきます。
画像上はガソリン車用に合わせていますので、ハイブリッド用の加飾有りのスマートキー用に加飾部エリアを開口しています。
各種パーツ類もトヨタ用と共用できるように合わせております。但し、このデザイン案では絶対的にメカニカルキーを外す必要がでてきます。
トヨタ用は装着後は直接メカニカルキーは外せませんが、付けたまま装着自体はできるようになっています。
デザイン1としてはまとまった形にはなっておりますが、総合的に判断してボツになっております。
Design plan 2(別素材考慮)
スズキ車のスマートキーはトヨタ用に比べて2周りほど小さい、小型のスマートキーサイズになっています。
そのため、純正スマートキーの本体重量に対して製品の比重が大きくなるので、最悪の場合(切削ではなく)亜鉛合金での金属化も展開可能なような設計で考えたのがこちらのPLAN2となってきます。
亜鉛合金とした場合には、製造上特にRでのつながりを多用する必要性がありますので、全体的に丸くなりがちです。
素材断面厚も大幅に減らすことができ、メカニカルキーも外すことなく製品が装着できる方法となり、メリットは多いのですが切削の場合では加工面が複雑で純正スマートキーのデザインとは関連しにくくなってきます。
アルミ切削でもツールと治具さえ作ってしまえば実現できるような設計デザインでもありますが、表面側は3次元切削となってきますので、コスト面で大きく影響してきます。
また、この固定方法ですと、接続するキーホルダーエリアが大きくは確保できず、取り付け可能なアクセサリーの制約が大きく生じてきます。
ネジ類も専用で新作する必要があり、恐らくトヨタ用(TP2)以上の価格帯となってくる恐れもあり、こちらも断念したデザインとなっております。
PLAN1と2のデメリットを解消するように
ここまでご紹介したPLAN1とPLAN2のデメリットとPLAN3に向けた変更点を要約すると以下のようになります。
- メカニカルキーを装着したまま取付できるように
- アルミフルビレット製を堅持
- 純正スマートキーとの製品重量比率の低減
- 加工コストの低減(3D加工面の削減)
- 製品コストの低減(装着スクリュー類の共通化)
- 純正スマートキーのデザインに沿わせる
これらPlan1とPlan2のデメリットや問題点を解消し、機能箇所をデザイン面で工夫したPlan3は既に完成済みで、現在細部の調整を行っております。
大枠でのPLAN3は完成といっても、またPLAN3の中でも部分部分で異なる枝分かれしたデザイン制作が進んでいます。(PLAN3.2まで完成)
今後の製品仕様となるデザインのPLAN3については、別記事にて後日紹介して参りますので、どうぞ今後の投稿にもご期待ください。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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