販売開始から1か月以上経ち、気付いた方も多くなってきている「iPhone12 Proのメッキ部分につく擦り傷やメッキ剥がれ」について、ネット上でも数多く散見するようになってきました。
これはiPhone12 pro系統の本体外周メッキ部分の表面硬度の低さによるものでもあり、またメッキの密着性能も低いことからの剥がれが生じているようです。
この症状が起きるのは側面がメッキ仕上げのProについてのみとなります。
- iPhone12 Pro
- iPhone12 Pro Max
また、カラー別では以下の順位で擦り傷が目立ちやすいことになります。
- シルバー
- ゴールド
- パシフィックブルー
- グラファイト
この擦り傷が目立ちやすい順位は色の明るさ順になり、「擦り傷が目立ちやすい順位」となります。擦り傷の場合は表面を凹ませていることになり、暗い色が目立ちにくいです。
一方、メッキ剥がれが目立ちやすいのはこの順位の逆になってきます。メッキ剥がれの場合は本体の素地(シルバー系)が見えてきますので、暗い色ほど対比で目立ちやすい傾向となるためです。
擦り傷が付きやすい原因
- iPhone12シリーズからのボディーデザインが側面フラットになったことで目立ちやすくなった。
- 上記平面部分が広く、傷を付ける相手に対して接触しやすい。
- ステンレス上のメッキは特殊(カラーメッキも要因)
金属以外でも樹脂にも光沢のあるメッキを施工する方法は様々ありますが、素材によってもその方法は異なります。
詳しく調べていませんが、Pro本体の主要素材が完全なステンレス合金であれば、メッキは特殊な部類になり、鉄へのメッキ方法と比べて表面硬度が低くなっていることが予想されます。
ゴールドやパシフィックブルーなどの色が付いたメッキはカラーメッキと呼ばれ染料を混ぜた表面処理方法となり、この点も特殊なメッキ方法に相当します。その分、表面硬度が弱く剥がれやすい副作用を持つ部分でもあります。
1円玉(アルミ)でメッキ部分に傷が付くか検証
この表面硬度の低さを検証するため、利用中に起きるかもしれないケースとして、小銭とiPhone12Proを一緒にポケット内に入れていた場合を想定して、小銭の中でも硬度の低い1円玉(アルミ)をiPhone12Proのメッキ部分に当ててこすっていきます。
鉱物硬度で言えば、アルミよりもメッキ仕上げの方が表面硬度は高いものです。
1円玉でメッキ部分をこすってみた後
iPhone12Proのメッキ部分に1円玉をあてて軽くこすってみます。すると、簡単に本体側面のメッキ表面にこすり傷が付いてしまいます。
こういった擦り傷は光加減によってはほとんど目立ちませんが、「よく見れば」といった点では付いてしまった「すり傷」は、ミクロの世界から見れば凹んでいますので、消せるものではありません。
ここで使用した1円玉もかなり古いものなので、角も丸くなっており、それほどエッジが立っているものでもありませんでした。
でもこんなに簡単に傷が付いてしまうのは、Proモデルという高額モデルに対して、購入時のメッキ仕上げは魅力的で美しいものの、利用するにつれて擦り傷がどんどん増えていくのは少し残念な仕上げです。
クロスで拭いてみる
小さい擦り傷は、汚れにも見えますので、柔らかいクロスで拭きとれそうな気分にもります。そこでクロスで傷を中心に強く拭いていくと、今度はクロスにも負けて更にひどい状況になりました。
画像は最大に擦り傷を目立たせた状態のため、本当にひどい状況に感じられるかもしれませんが、光加減によってはあまり気にならない方も多いかと思います。
iPhone12のメッキ部分にできる擦り傷はあきらめるしかない
ソフトケース類を使用せず、裸仕様でiPhone12 Proを使用していれば、ほとんど気付かないうちに擦り傷は発生するもの(自然にできるもの)と考えるしかありません。
また本体を一度も使用せずともすぐにケース類を装着したとしても、隙間に入り込んだゴミやホコリ類に含まれる鉱物によって擦り傷程度は簡単に発生してしまいます。
この点についてはどれほど気を付けても一切の擦り傷を発生させないように利用するようなことは基本的には不可能だと考えるしかない部分です。これはアップルウォッチでも同じことが起きる症状です。
メッキ剥がれについても、この表面硬度の低さから予想する限りボディーのベース素材との密着性が弱く、剥がれが発生しやすい状態に感じます。実際に既に数多くのiPhone12Proのメッキ剥がれが発生しているようです。
グラファイト(暗い)カラーは擦り傷が目立ちにくい
シルバーに比べて暗いカラーは擦り傷が目立ちにくいものです。画像の本体はProのグラファイトで、発売後の到着日にサイズ確認等をしたものであり、その後は電源も入れてないような状態で保管されていたものです。それでも全く心当たりがないのに擦り傷が発生しておりました。
矢印で指摘している部分がすり傷で横の方向は汚れです。
メッキ仕上げhが簡単に指紋が付き、汚れとなるため、どちらか見分けにくい性質でもあります。
アルミボディーには起きにくい症状
iPhone12 Proのステンレスボディーに対してMiniとiPhone12はアルミボディーとなっています。
素材がアルミの場合には「アルマイト」という色付け方法になり、こちらも表面に素材よりも硬質な面が形成されます。しかし、一般的にはメッキの方が高い表面硬質になります。
要するに通常であれば、アルミの方が表面は弱いのですが、Proのメッキ表面硬度は逆転してしまっています。iPhone12シリーズでは、Pro系よりもアルミボディーのiPhone12またはMiniの方が擦り傷は発生しにくいボディーとなります。
擦り傷、メッキ剥がれが心配ならば、アルミボディーのMiniとiPhone12をお勧めします。
擦り傷ではなく、落下時にできる傷
本体を硬質の角にぶつけてしまうような場合や、アスファルトやコンクリートなどの地面に落としたような場合にできる傷は表面から削り取ってしまう状態です。
その場合は、アルミの方が素材としては柔らかいために削れやすく、変形するほどの傷に対してはProの方が基礎がステンレスのため強くなります。(被害は少なくなりやすい)
但し、同時にメッキの場合はメッキ剥がれの原因になりやすいです。
Proの傷や剥がれを低減させるための対策
iPhone12Pro(Max含む)に起こりやすいメッキ部分の擦り傷やメッキ剥がれは必ず起こりうるものとして、低減させる方法を取る方が得策とも言えます。
最も簡単にこの問題を低減させるためには、樹脂系(TPUやシリコンなど)の柔らかい素材の保護ケース類の装着が役立ちます。
- ソフト系のケース類を装着する
- メッキ部分に表面コーティングを施工する
- メッキ部分にラッピング
- 目立ちにくいカラーを選択する(グラファイトやパシフィックブルー)
ただし、どんな対策方法を行っても、完全に擦り傷を防ぐことは利用している限り不可能です。
アップルでも当然にこれらは認識している部分であり、擦り傷程度では中古の買取相場が変わるものではなく、大きなメッキ剥がれが生じてない限りは査定が下がるようなことはほとんどないとのことです。
iPhone12全体を見れば、ディスプレイのガラス面や背面の方が表面硬度が高く、こういった擦り傷は側面に比べて発生しにくくなっています。側面のメッキ部分に限った内容となっております。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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2 comments on "擦り傷やメッキ剥がれが起きやすいiPhone12 Pro"
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12のマックスを手に入れてからやたら傷がつきやすいので不思議だったんです。
こちらの解説を読んで納得でしたね。自分の使い方が悪いのかと勘違いしてましたので助かりました。
コメントありがとうございます!
お役に立てて光栄です!本体に傷は付きやすいですが、iPhoneの魅力は他のところにも沢山ありますので快適なスマホライフをご堪能ください!