XPERIA10III用にレンズプロテクター
XPERIA 10 IIIの飛び出した背面側のレンズ表面保護のために、レンズプロテクターを商品化検討しております。XPERIA 10 IIIの場合はハイエンドモデルと異なり、レンズの飛び出し量はかなり低く(0.5~0.7mmほどに)抑えられていますが、裸状態で机上に画面側を上に向けて置けば、最初に当たるのはレンズ部分にはなります。
そこでレンズプロテクターの出番と言ったところで、まずは試作品サンプルを製作しまして、実機にて検証して参ります。
XPERIA 10 IIIの場合はiPhoneとは異なりレンズ個々が突起にはなっておらず、カメラの突起表面内に3っつのレンズが全て収まっていますので、レンズプロテクターは平面構成のみ(片面加工だけで製品の裏加工が不要)でiPhoneに比べ製作自体は簡単です。
とはいえ、平面部はとても小さいので接着力が確保できるか、できなければ外側まで覆う必要があります。
そのあたりは試作品を製作してから、実機検証して判断していくことになります。
XPERIA 10 III 用のレンズプロテクター試作品
完成したレンズプロテクターの一次試作品
今回のXPERIA 10 IIIでは、レンズが3種類搭載されておりますので試作品にも3っつレンズ用の穴があります。
試作品の望遠レンズ(最下レンズ)の更に下にある極小の穴は上下が分かりやすいように開けておいたものです。
装着した状態
装着には製品裏側の両面テープによる簡単装着を想定しておりますので、位置合わせしながら貼るだけです。
レンズ表面を守れれば良いので超極薄で仕上げたいところですが、レンズプロテクターの特徴的に全周と内周を切削加工で鏡面仕上げとしたいこともあり、切削加工制限上でもある0.75mmのアルミ材を用いているため、装着後はレンズ周りの飛び出し感が強くなってしまっています。
装着は(設計)想定通りの状態となり、穴位置も本体の個別のレンズ位置にピッタリと重ねられ特段これといった問題はありません。しかし、広角レンズの部分で問題があります。
カメラ機能(撮影画面)を実機で検証
XPERIA 10 IIIの搭載される物理的なレンズは3種類でそれぞれ焦点距離が異なります。今では主流となった3眼レンズで切り替えが画面上からになりますのでモードとして分けると以下のようになります。
- ×1.0=標準(レンズ位置中心)
- ×2.0=望遠(レンズ位置下)
- ×0.6=広角(レンズ位置上)
これらに対して本体には3っつのレンズが内蔵されています。
レンズプロテクター(試作品)を装着してXPERIA10IIIの実機にて撮影検証しますと、広角レンズの際にだけ画面上の左側に白くグラデーションがかった部分が見えます。
これは広角レンズのため画角(撮影範囲)が広がり、レンズプロテクターの内側側面が邪魔して白く写り込んだことが原因ではないかと推測されます。
対策方法としてはレンズプロテクターの穴を広角レンズ部分のみだけ広げてあげれば解消できるものです。
試作品時点では3か所のレンズ穴を本体のレンズ穴に合わせ全て同じ大きさになっていまして、望遠と標準レンズではこの現象が起きません。
広角レンズ使用時のみに起きる原因としては画角の影響として理解できますのですが、画面上の左側だけに映り込む理由が分かりません。いくらXPERIA10III本体の突起部とレンズプロテクター(試作品)を正確に位置合わせしても、何故か撮影画面の左側のみが白く映り込みます。
この原因が分からないと修正寸法の割り出しも根拠が無くなります。
左側のみに映り込む原因
原因を調査していきますと、背面側のレンズ側を正面に見た時、広角レンズだけが右によって配置されていることが確認できました。撮影画面右側に白く映り込んでしまう原因はここにありました。
望遠レンズからLEDの中心までを線で引きますと分かりやすくなります。
望遠と標準レンズは中心に表面奥のレンズの円の中心が揃っていますが、広角レンズだけが右寄りにズレて配置されています。
0.1~0.2mm程度、広角レンズのみ中心からズレていますので、この影響で広角レンズ使用時のみ撮影画面上に影響が出たということが推測されます。
これがたまたま個体差によるものかは分かりません。もちろんレンズプロテクター(試作品)を装着しなければこういった現象は起きませんので本体性能としては何ら影響はありません。
しかし、せっかくなら中心に並んでいただきたいものです。
標準レンズ、望遠レンズも実際は少し中心から外れている可能性もあります。測定器で接触できる位置にないため正確な測定はしておりません。
レンズプロテクターの商品化は中止
XPERIA 10 III用にレンズプロテクターの商品化を検討しておりましたが、今回中止となります。ここで紹介した検証での問題点は解消できるものであり、直接の中止理由ではありません。
中止の主な理由としては
- 装着後の突起量が大きすぎる
- 接着面が小さい(確保しにくい)
- 開発中のエッジラインバンパーでレンズ表面保護可能
- バックディフェンダーが単品装着可能でレンズ保護も可能
今回、XPERIA 10 III用のレンズプロテクターの商品化を中止する理由の主体となるのは、やはりアルミバンパーの存在が高く現時点の予定ではバンパーでレンズ表面も保護できてしまいます。
バンパー装着後のバンパーの背面端面とレンズ表面とのクリアランスとしては現段階で0.25mmになりますのでバンパーだけでレンズ表面保護が可能です。
また、背面パネルのバックディフェンダーは単品装着も可能なサイズとなり厚みが1mmは超えますので、バックディフェンダーだけでもXPERIA 10 IIIの場合はカメラレンズの表面保護が可能になります。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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