2019年10月から開始された「キャッシュレス・消費者還元」(ポイント還元)が今月末の6月いっぱいで終了となります。
予定通りで進めば、2020年6月30日(火)までのお買い物分が対象となります

「キャッシュレス・消費者還元」とは?
この看板やステッカーが貼ってあるお店(登録加盟店)で購入する際に、クレジットカードで支払った5%または2%分がポイントとして返ってくる制度です。昨年10月から開始されて、今月の6月末までの制度です。
シンプルに表すと以下のような構成です。
支払い方法(加盟店で購入するとき)
- クレジットカード/デビットカード
- 電子マネー
- QRコードなど
5%または2%分がポイントで返ってくる
現金では還元されません。制度のタイトル通りキャッシュレス化推進の制度のためです。
還元額の合計(3月9日まで)
少し気になったので経済産業省が発表している指標を調べてみますと、開始から6か月間の約半年(予定期間は9か月)の時点で還元額の合計が2,830億円ということです。
2019年10月1日~2020年3月9日までの対象決済金額は約6.9兆円、還元額は約2830億円です。
経済産業省プレスリリース

このペースで進んで終了前の駆け込み需要が影響しても、この制度の還元額合計は5,000億円程度となるのが予測に立てられますが、昨今の政府予備費が10兆円で議論されているのを見ると、麻痺してしまうというか、この「 キャッシュレス・消費者還元」の政策自体がスケールの小ささをも感じてしまうほどです。
制度の延期はあるか?
コロナの影響による考慮を入れた 「キャッシュレス・消費者還元」 が延長になる可能性については、今のところ登録事業者への案内等はなく、ニュースなどでも大きくは見受けられないため、このまま6月末までで終了になりそうな気配です。
※決済端末設置期限は延長されましたが、消費者には関係しない内容です。
タイミングが悪かったといえばそれまでですが、この政策自体のスケールの低さを見てしまうと、そのまま終了していきそうな感覚はあります。
元々は消費税10%へ段階的に移行するように見せるための政策でもあったためで、コロナの影響で10%になったことも薄れてしまった状況には感じます。この政策自体の純粋な検証はできなくなった形です。
軽減税率には期限はありません。

混同しやすい【軽減税率】の期限は?
勘違いしまいがちな、食事などの「お持ち帰り」が消費税8%になる、【軽減税率】については、もともと期限は設定されていません。ここで取り上げている「キャッシュレス・消費者還元」とは異なります。
今回6月末で終了するのは 「キャッシュレス・消費者還元」 だけです。
とはいえ、いずれは持ち帰りでも消費税が10%になることは予想できますが、今のところは心配ありません。
ちなみに、軽減税率が適用される大枠のものをまとめておきます。
- 食料品・飲料
- テイクアウト
- 新聞
- 酒類
- 宅配サービス(ケータリング、出前など)
- 医薬品、医薬除外品
これらをキャッシュレスで支払えば6月末までは還元されます。
- テイクアウトで8%
→【軽減税率】 - その支払いにキャッシュレスで最大5%還元
→【キャッシュレス・消費者還元】
それぞれ別々の制度になっておりますので、両方利用できる今はお得な時期でもあります。この2つの制度が同時に利用できる状況は6月末までとも言えます。
2020年4月の国内消費動向指数

日本国内の消費動向指数は本日発表となった4月の指数では昨年同月比でおよそ13%低下しています。(総務省の消費動向指数)
世帯消費動向指数(総世帯)は 2015年を100として名目 87.9、実質 85.9
e-statより
前年同月比は名目 12.8%の減少、実質 12.9%の減少
前月比(季節調整値)は名目 5.3%の減少、実質 5.6%の減少
分布調整値は実質 88.3
前年同月比は実質 11.6%の減少、前月比(季節調整値)は実質 5.4%の減少
総消費動向指数は実質 94.9
前年同月比は実質 6.3%の減少、前月比は実質 1.3%の減少

いずれも未だに先の見えない状況が続くこの状況は、既に大きな影響を受けている企業もあれば、これから厳しくなる事業者も多くなってきます。
最後に

今となっては小手先に見えてしまう 「キャッシュレス・消費者還元」 は消費者にとっては少しでも有難いものですが、4月時点で昨対で13%も落ちてしまった状況ではこの制度を延長するにも、もっと大きな還元率や対象企業への拡大などが必要になってきます。一旦予定通り6月末で終了して形を変えた別案としての経済対策となってくるでしょう。
とはいえ、6月末までのお買い物分までは還元が受けられますので、今のうちにこの制度を賢く利用していただければと思います。

この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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