切削加工を施す「マシニングセンター」や「NC旋盤」はプログラムによって動いています。
このプログラムの方法(記述方式)が実際には他の頭コードもありますが、主として「Gコード」と呼ばれます。(ホームページで例えればhtmlになります。)
html同様にNCプログラムを習得するのは簡単ではありません。
ここでは、「Gコードって耳にするたけど何のこと?」とか、勉強してみたいけど触りの部分だけ知りたい方向けに 簡単に解説していきます。
最初にGコードはNC(数値制御)で動かす「マシニングセンター」や「NC旋盤」のプログラムに用いる重要な言語だと覚えてください。
他にもMやFやSなどもありますが、全体の中で重要なコードがGになります。
Gの後に続く2桁の数字で切削加工(スピンドルが回転して)移動する方法を表します。移動の方法は基本的に直線か曲線かになります。
※数字は1桁でも認識されます。
- G01(G1)= 直線移動
- G02 (G2) =右回り、時計回り
- G03 (G3) =左回り、反時計回り
G01:直線(切削)移動、G02/03:曲線(切削)移動のGコードの後に座標をXYZで指定し、そこまで削るというようなプログラムになります。
プログラムの一行の例と意味
「G01 X20. Y20.」
→直線的にX座標20㎜とY座標20㎜の位置まで直線で加工移動する
※「.」を忘れない事! 「20.」=20mmです。「20」では0.02㎜です。
この座標については最初に指定するG90での絶対値(absolute)かG91の相対値(Incremental)で位置が変わってしまいます。
G00は加工せずに直線的な高速移動になります。プログラムを書くときに01を00に間違えただけで、急な高速移動によって切削物を破壊したり、バイスに当てたり悲惨なことになります。最悪の場合、エンドミルが割れて刺さります。
代表的なGコード一覧
マシニングセンターを触り始める際には、まず覚えておきたいGコードの一覧です。
コード | 機能 |
---|---|
G00 | 直線高速移動 |
G01 | 切削で直線移動 |
G02, G03 | R加工、ヘリカル加工(らせんのように回る) |
G04 | ドウェル(スピンドル回転したまま指定時間待機) |
G17, G18, G19 | 平面指定 |
G28 | 機械の原点へ移動G91と一緒に使います。 |
G40, G41, G42 | 主にエンドミルの直径補正 |
G43, G44, G49 | 切削工具の長さ補正 |
G52 | ローカル座標系設定 |
G53 | 機械座標系設定 |
G54 〜 G59 | ワーク座標系選択 |
G81,G83 | 穴あけ(G83は深穴) |
G84 | ネジタップ加工 |
G90 | 絶対座標指示(アブソリュート指令)基準0からどれだけか |
G91 | 相対座標指示(インクレメンタル指令)そこからどれだけか |
GコードのGは主に切削やスピンドルの移動に関する頭コードで、その他には、主軸を回転させたりツールを選択するMコードや回転数のS、送りのFなど、様々なコードを用いてプログラム全体が構成されます。
簡単な2次元の物を切削する場合は、上記のGコードを組み合わせていけば手入力でもなんとかプログラムを作ることはできますが、3次元加工(XYZの3軸が同時に動く)となるとコンピューター(CAM)の力を借りるしかありません。
3次元加工のプログラム例
3次元の立体物を加工する際には、ボールエンドミルを使って点の集まりで座標を表して指示することによって実現しています。そのため、CAMによって書き出したプログラムを利用します。
画像のものはCAMから切削加工プログラムを書きだしたものです。3次元的になると解像度の細かさにもよりますが、このように座標が永遠と書き出されたものがNC加工のプログラムとして出来上がります。
機械なのでプログラム通りにしか動けないといえばそれまでなのですが、これほどの指示を忠実に動いてくれると愛着が湧いてしまうものです。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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