開発中のスマートキーバンパーに付属予定のカラビナ(キーホルダー)は金型が完成し、一次成形を行って各所の確認を行っています。
まずは各部品を組み上げて1次試作品として表面処理まで行いました。
以前にご紹介した時点の画像では、可倒部(グレー部)が丸棒となっておりましたが、実際の商品では全体のデザインに合わせた形状を組み込まれます。
以下で紹介する金型は製品でも使用しますので、以前の可倒部の丸棒は設計上で本体デザインに合わせて変更されて、その仕様において金型製作に進んでいます。
亜鉛合金製キーホルダーのZAS金型
こちらのカラビナ(キーホルダー)は亜鉛合金で制作します。そのため、いわゆるZAS(ザス)型で成形します。
金型を製作しないと試作もできないので、まずは金型からの製作となります。
こちらが完成したキーホルダー部品が揃った金型になります。
画像から亜鉛が流れ込む部分やスライド、成形される形状がデザイン通りに彫り込まれていることが確認いただけると思います。
樹脂成形とは異なり、射出成型機へのマウントも不要なので金型としてはシンプルです。
金型から成形された1次試作品
こちらが先程紹介した金型から成形された素材に亜鉛合金を用いた1次試作品となります。
キーホルダー(カラビナ)として機能するよう構成する各部品を組み込んだ状態です。
金型を合わせるパーテーション(上下の分割)付近にはバリが数多く発生します。このバリは表面処理(色付け)の前に研磨仕上げで除去します。
1次試作品のため、サイズ感と機能面での確認が主になります。細かい点では今後の製品版とは異なります。
今回のキーホルダーにはカラビナ機能を持ちますので、可倒部の支点内部に組み込むスプリングの調整など可動部の確認が主体的にはなります。
カラビナとしての機能的な面からの重要箇所は可動部分だけですが、こちらの1実試作でスプリングも予定通りに効いて良好に可倒することができています。
試作品を表面処理した後
一旦完成した試作品を使用して、それに表面処理を行ってより製品版に近いイメージをつけていきます。
こちらが表面処理(亜鉛メッキ)を行った試作品です。カラーは黒味のあるグレーを予定しています。種類としてはメッキの一種ですが鏡面ではなくマット(艶消し)仕上げを予定しています。
亜鉛合金製のため、生産方法の切削などとは異なり、どうしても平面ごとに完全表面が得られず、一部には成形詰まりの凸凹が生じますが見た目には分かりにくいほどまでには仕上がりました。
試作品のためカラビナ部下の回転部の組付けには現時点でネジを利用していますが、実際の商品ではプレス中心部を潰して結合させます。
表面処理前に確認はしておりますので、可倒部の動きに問題はありませんが、現状ではこの角度で止まります。使用上は問題ありませんがいっぱいまで可倒できるようにするか今後の改善点として挙げられます。
全体的にはこちらの1次試作品で概ね試作確認は完了できましたので、これから金型を最終的に仕上げて生産へと進みます。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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