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ZAS型(ザスガタ)で生産するキーホルダー

ZAS型で制作したキーホルダーの金具

今後のアルマニアの商品展開において必須のアイテムとなるため、新たにキーホルダーを製作しました。製品本体と吊り下げ用途に利用するためのベルト的なキーホルダーです。

こちらのキーホルダーはタグの部分に金属の金具を組み込んだものになりますが、その金属金具部分はアルミではなく亜鉛合金製ZAS型(ザスガタと呼ぶ鋳造金型の一種)で成形しています。

ZAS型のキーホルダー
※キーリングは異なる製法です

皮のベルト部分は本物の牛革などではなく、人工の合皮レザーを用いています。その合皮を縫い合わせてループを設けてコバ(端面・木端)を仕上げし、そこに金具部品で挟む構造になっています。

この金属の金具部分(亜鉛合金)の上にレーザー加工でロゴを彫り込んでキーホルダーとしてのデザインを成立させています。

画像の物は試作品の状態ですが、もう少し細かい点で修正を行い生産に入ります。完成後は単品としても販売を行います。(今後の製品に付属品としての利用がメインです)

そこで、このキーホルダーに利用されているZAS型(ザスガタ)とは何だ?という点でその製法について簡単に解説していきます。
また、こちらのキーホルダーがこの最終的なデザインになった過程についても次に解説していきます。

型の製法については美術で石膏を利用して型を作って造形されるような方にとっては材料が亜鉛に変わるだけですし、シルバー(銀製)アクセサリーでのロストワックスをマスターにしての鋳造と同じようなものです。
FRPもマスターから反転して型を作るという点ではこれも似たようなものです。

キーホルダーに利用されやすいZAS型

キーホルダーやシルバーリング

ZAS型とは?

ZASとは材料の事を指しており、【金型亜鉛合金】になります。
亜鉛合金は低い温度で溶ける合金(320℃前後で溶ける低融点合金)で、その亜鉛合金で作られた金型がZAS型と呼ばれます。

ZAS(亜鉛合金)型は石膏などで作ったマスター(原型)から反転させて金型を作ることができます。
マスター側にパーティングラインを設けて、そこに溶かした合金(ZAS)を外枠内に流し込むことで金型(ZAS型)が作れるほど手軽です。
金型の寿命としては低いものではありますが、そのマスターから反転させて作れる金型としての手軽さが大きなメリットでもあり、金型なので鋳造だけでなく板金型としても利用できます。鉄より安価なことから主には試作用に利用されることがほとんどです。

ZAS型の製作手順

ZAS型(ザスガタ)自身の製作手順を簡単に説明すると以下のようになります。

  1. 製品原型(マスター)を用意する
  2. 石膏を流し込んで「石膏でマスター型」を作る=【石膏型】
  3. 石膏型に石膏を流し込んで「石膏版のマスター」を作る=【反転石膏マスター】
  4. 反転石膏マスターにパーティングライン(金型を割る位置)を決めてフィルムを貼る
  5. 亜鉛合金を流し込んで金型とする
  6. パーティングラインで分割して中の石膏マスターを取り出す
  7. 金型に押し出しピンや材料を流し込む穴を加えてZAS型が完成します。

亜鉛合金は低い温度で溶ける亜鉛やスズ(融点230℃)などの低融点合金で、加工しやすく型も石膏マスター(製品そのものを形としたもの)を利用することで、直接金型に切削加工を必要としません。→金型費用が抑えられる

このZAS型に溶かした材料(亜鉛合金など)を注入して取り出します。いわゆる鋳造です。

ZAS型のデメリット

ZAS型のデメリットとしては、詳細な精度が必要であれば利用できるものではありません。そのため、キーホルダーには今でもよく利用される成形方法です。

  • 精度が低くなりやすい
  • 金型寿命が短い(金型耐久性が低い)ため大量生産には向かない
  • 取り出す製品にピンホールが起こりやすい

今回はキーホルダーということで、精度を求められるものではないためZAS型を利用しました。
弊社ではアルミ製品が多いためさすがに鋳造した亜鉛合金の製品は重みを感じます。逆にその重みで製品には重厚感を感じられるものでもあります。

ZAS型自体は古くからある金型であり、特に珍しい製法でもありません。
今ではかなり衰退したよな製法ではありますが、キーホルダーのような小さいものには今でもケースバイケースで利用されています。

最終デザインになるまでの過程

今回アルマニアでキーホルダーを新作するにあたって、アルマニアらしさのテイストをここにも反映させたいということで、単に皮やナイロンベルトとしたキーホルダーとするだけでなく、やはり金属金具を組み合わせたものとして構成しました。

最終的にはデザインを加えて仕上げたのが今回ご紹介しているキーホルダーになりますが、機能面(製品に付けて吊り下げる)だけで言えば、限りなくシンプルな構成とした場合は以下のようになります。

機能面だけの必要最低部分
機能面だけの必要最低部分

ベルト部分に皮ではなくナイロンバンドを利用しても機能面だけで言えば十分で、コスト面も大変安価に生産できます。キーリングとナイロンバンドに縫製するだけのものでも成り立ちます。

しかし、これでは何の価値も魅力もありませんので、デザインを加え構成品の材質を選択し最適化したものが以下のようになります。

金具を加えたデザインへ変更

左側に付いている部品はマグネットで吸い付き回転できるものも製作する予定でしたが、これは中止しました。まだこの時はナイロンベルトでもありました。

その後、生産現場との調整、更にベルトの材質変更によって合皮を用いた今回のキーホルダーが完成します。また、金具のデザインももともとフラット形状だったデザインに角を仕上げたりして切削デザインを加えて変更されています。

完成した試作品(最終形)

最終型のデザインで完成した試作品状態

金具の亜鉛合金部分は製品と変わらない型を利用していますので、概ね形状と仕上げは変わりませんが、ベルトの合皮部分はもう少し色調整などを行っていきます。

上下のリバーシブルも可能

金具側にもストレートシャフトを通すことができます。

今回のキーホルダーにはこの亜鉛合金の金具側にも比較的大きな穴を設けていまして、そこにシャフトを通すことができるようになっています。すなわち合皮側のループとで上下にリバーシブルが可能ということです。

基本形としては金具側にキーリングを取り付けるようになりますので、金具側の穴を利用する場合は、先にキーリングを取り外す必要があります。

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この記事はalumania(アルマニア)のスタッフによって調査・検証して投稿されています。
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