Pixel 7 Pro用バンパーの1次設計が完成
現在アルマニアで開発中の「Pixel 7 Pro」用バンパー、EDGE LINEシリーズの一次設計が完了しております。
バンパー設計を進めるにあたり、可能性の面でバンパー関連アイテムとなる「レンズプロテクター」や「ガラスフィルム」も商品化を検討しております。
しかしながら、バンパー設計を進めるにあたり、今回Pixel用が初めての開発となることも足かせとなり、バンパー以外のアイテムは現在のところ開発保留または中止となります。
レンズプロテクター(中止)
Pixelのデザイン特徴と言える、カメラ部分の飛び出し部分を保護するレンズプロテクターを検討しておりましたが、結論から申し上げると断念しました。
中止の主な理由としては
- レンズプロテクター装着後の飛び出し(突起)量が大きすぎて邪魔になりやすい
- 左右カーブ形状部の処理が生産効率を下げる→切削品では高額になる
- 金属で検討するとプレス品が最も現実的ではあるが大幅な時間を要する
普段の使用感に直結するため、1番の飛び出しの大きさが最も問題点となりますが、レンズエリアの飛び出し量がおよそ2.4mm突き出ており、この上に被せるようなものを加えることになると、固定方法に薄型両面テープ等を利用しても製品装着後は1.5㎜ほどは加算されますので、かなりの突起部分を形成してしまいます。
単純に4mmを超えるような突起状態となると、かなりの違和感(邪魔な部分)に感じられてしまいます。
また、左右に向かってカーブする形状もやっかいな部分になります。
本体側のカーブ部分形状が左右レンズとLEDの平面とオーバーラップしており、それらの際(途中)から始まっているため、追従させようとすれば3次元形状になってきます。→複雑な切削加工を要する
本体の突起エリア表面内に収めるようにできれば、2.5次元ですがその場合は上下が保護できなくなるので製品性も劣ります。そのため、この程度の保護に3D加工を施すのは製品目的と価格面で現実的な領域から外れてしまいます。
これらのことから、現実的に商品化できるとすれば樹脂とアルミプレート加飾のコンビネーションとなり、イメージ的には以下のようなものになります。
このようなコンビネーションになってくると、樹脂部分に強度的な厚みが必要になり、飛び出し量は更に大きくなり、およそ5.5mmを超えるような装着状態になってきます。
その結果、上述したような多くの理由により、今回Pixel 7 Pro用のレンズプロテクターの商品化は中止しました。
レンズプロテクターは単品で装着できるアイテムではありますが、その代わりにバンパー側で厚みを利用したレンズ表面保護ができるようにします。
Pixel 7 Pro用バンパーの設計デザイン
長々とレンズプロテクターの説明をしておりましたが、レンズプロテクターを商品化する場合としない場合ではこちらのバンパーの設計にも影響します。
先にどうするかが決まらないと、バンパーの設計が最終的には完了しないため、悩んでおりましたが、レンズプロテクターを中止することにより、バンパー自体の1次設計が完了しております。
デザインの画像はCAD上でのイラストになりますので、まだ少し製品イメージとは遠い状態にはなります。
レンズプロテクターの中止により、バンパー側の対応としてはレンズ周り保護のため、背面側の上下のプロテクションガード部分を底上げし、レンズ表面を超える高さまで設定しています。
設計上の隙間は0.16mmとなり、超極小の隙間しか生まれませんが、物理的にバンパーのみでレンズ表面を傷つけることがなくなります。
アルマニアではPixel系へのバンパー開発は初めてとなりますが、基本はエッジラインシリーズの設計手法に準じています。
それでも特殊な形状を持つPixelに対しては、切削加工の制約(限界)を探りながらになるため、商品設計にはかなりの時間を要しています。
また、新たにPixel専用に切削加工ツール類も新規製作・用意しなければフルビレットで製作できない設計となってしまっていますので、これから試作製作に移行していくものの、まだまだ商品化までの目安時期も算出できない状況です。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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