カスタムカーやカスタムバイクなどのペイントにでよくみかける模様の一つとして俗にいう「ファイヤーパターン」があります。(フレイムやフレアパターンなどとも呼ばれます。)
よく見かけるファイヤーパターンではありますが、意外にも「かっこいいファイヤーパターン」と「そうでもない(不自然な)ファイヤーパターン」があると思います。
ここではそんなファイヤーパターンを自然なラインを構成して、かっこいい方に属するようなファイヤーパターンをフリーハンドで描く方法を解説していきます。
ヘルメットなどにはフリーハンドで描かれる場合も多いのですが、基本的にはカスタムペイントでもフリーハンドの下絵から始まります。
では、どうやってファイヤーパターンのラインを綺麗に描けばいいのか、炎の形状のポイントを抑えて解説していきます。
ファイヤーパターンはツボを抑えておかないと、「ファイヤーパターン風」になってしまう模様でもあります。
また、個人個人で描き方が全く異なってきますので、様々なファイヤーパターンの模様が存在し、どれ一つと同じものはありません。
筆のピンストライプでささっと自由に描いているようにも見えてしまいますが、各個人の一定の法則に従って描かれています。
まずは手書きで練習しましょう。
仕事上でファイヤーパターンの下絵デザインを依頼されることが時々あり、自分で描けるように練習してみたら?と送った一枚の説明だったのですが、これを利用して皆さんにもファイヤーパターンの描き方を説明していこうと思います。
ファイヤーパターンを描いてみたけどうまくできなかった、書き方が分からない場合は、以下で説明する基本形のポイントをおさえておけば、簡単に描けるようになります。
このファイヤーパターンが描けるようになると、トライバル風にもアレンジでき、様々な模様を描くことにも応用が効きます。
ファイヤーパターンの種類と描き方のコツ
なにより、ファイヤーパターンを描くためには、まずは以下で説明する4っつの要素を意識して描いてください。基本形だけでなくその他の体系でもこのポイントは有効です。
- 先端の向きを両側反対方向に向ける
- 膨らみから先端に向かって必ず細くなること。
- 昇っていくことを意識した流れるライン
- 先端のエンドは揃えない。(先端の高さを同じにしない)
この4っつの意識するポイントはまずは基本形で解説していますので、基本形→強調系→C型と見ていきます。
基本形
この基本形が最も重要で、これを応用していくことで様々なタイプのファイヤーパターンが描けていきます。
④は先端の高さを揃えないことになります。先端の高さが揃っている(同じ位置にある)と炎としての印象が薄くなってしまいます。
強調系
バイクや自動車のカスタムペイントでは車体全体に渡って描かれることも多いので、この協調型はヘルメットなどの描く範囲が狭い場合に向いている描き方です。基本形から「大げさ」にしたような形です。
一つ一つの炎が大きくなりますので、車体などの横方向に大きく書いていく場合には向きません。基本形を伸ばしていくほうが車体の側面には向いています。
協調型の描き方のポイントは大げさに描くために、炎の幅や広がる部分を大きく描きメリハリを与えていきます。
C型
丸みがあるので、優しい印象にはなるため、ケースバイケースで用います。
C型は少しファイヤーパターンとしてのイメージからは離れてしまいますが、描き方の種類としては時々見られます。基本形から外れてしまいますが、先端を丸めてCを横にしたような丸い炎デザインになってきます。
基本をおさえたら、連続して描いていく
一つ一つの炎の基本形を並べていくと集合体が完成します。
左から基本形の単体、中央が小型で炎の先端長さを逆にしています。右が複合型になります。
グラフィック(ベクトル)化する方法
イラストレーターなどのベクターソフトで一度トレースしていけば、これを利用して作品の背景などの模様としてのグラフィックとして何度も利用できます。
まずは下書きしたファイヤーパターンを画像などでソフトに読み込ませて、上からラインをなぞってトレース(パス化)していきます。
トレースしたパスを利用して色を付ける
パス化ができたら、閉じたパスの中に色付けを行います。
今回はファイヤーパターンによくある、黄色から赤へのグラデーションカラーにしました。
連続型のグラフィック
先ほどトレースした連続型にグラデーションの色を付けています。炎らしく黄色から赤へのグラデーションです。一気にファイヤーパターンらしくなりました。
パス化しておけば、更にこの個体を横に並べて結合してしうことで無限にファイヤーパターンの模様を作ることがソフト上で完成します。
重ねても効果がありますのでデザイン関係の方は1set作っておくと、なにかと重宝します。
単体型のグラフィック
バイクのステッカーなどでよくみられる、単体系のファイヤーパターンです。トレースしてグラデーションかした後に、縁を黒線にして、影を付けています。
上がファイヤーパターンの開始部分が丸型で、下が尖っているデザインになります。
応用:交差させると更に印象が違います。
炎の先端は基本形では交わっていませんが、カーブをきつくして先端前で交差させるデザインもオリジナリティーが上がって◎です。
少し難しくはなりますが、交差させて上下を生み出します。
交差部分に影を付けてあげれば一気に立体感が生まれ、その手間の分だけの特別な効果があります。
こういった手法もあるのでチャレンジしてみてください。
ファイヤーパターンの描き方まとめ
ファイヤーパターンを描くときの意識
- 炎なので上昇(昇っていく)ことを意識する。
- アウトラインは反復していき、 常に曲線であること。
- 2つの先端は両側反対方向に向ける。(交差も有効)
- 先端の高さは揃えない。(段違いにする)
基本をおさえてしまえば、比較的誰でも簡単にラインを描けるようになります。
まずはペンを使って手書きで炎が燃え上がるイメージを持ちながら何度も描いて練習していきましょう。ファイヤーパターンの場合はフリーハンドで描くことで味が出ます。
慣れてくれば応用が効くようになり、ファイヤーパターン以外の模様に対してもファイヤーパターンのライン構成の運ばせ方が大変役に立ちます。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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