軽自動車の中でも貨物車ベースの「エブリイワゴン(DA17W)」に27インチ自転車が簡単に載せられないか検証してみました。
引っ越しなどで、いわゆるママチャリを運ぶために軽貨物車ベースのエブリイなら簡単に載せることができると思って、レンタカーなどを借りてしまうと後で少し痛い目を見るかもしれません。
ちょうど27インチの通学・通勤自転車(ママチャリクラス)を距離にして100kmほど運搬しなければならない機会があったので、その時の状態をご紹介していきます。
結果的には画像のような状態で27インチクラスの自転車をエブリイワゴン(DA17W)の標準ルーフ車に載せています。そのままバックドア側から簡単に持ち上げて載せたのではありません。
27インチクラスの自転車、いわゆるママチャリ系がバン(貨物車)ベースのエブリイに載せるのは簡単だと考える人が多いかと思いますが、意外に荷室開口部の高さが低く、それがボトルネックとなり、そのままバックドア側から載せるのは困難です。
ネックになるのは、自転車側のハンドルが最も高い位置になってきますが、画像の自転車の場合ではハンドルにベルが付いており、その最大高さは縦方向の位置で地面から実測で1,160mmあります。
ハンドル形状や装着されたハンドルの角度でも最大高さが変わりますので、自転車ごとにその最大高さは異なります。
一方、エブリイワゴン(標準ルーフ)の荷室開口部高さは1,020mm程度しかありませんので、実測値で1,160mmになる27インチ自転車を、物理的にそのままバックドア側から荷室へ突っ込むことはできません。
今回、自転車を積載するために使用した車両(エブリイワゴン)がロールーフの標準ルーフであることも一つ要因としてはありますが、ハイルーフのバンでさえも開口部は実測で1,150mmなので、微妙に入りません。(ハンドルが接触します)
荷室容量がウリのエブリイでも、実は簡単に27インチクラスの自転車がそのまま積載はできないのです。これはその他の軽バン(アトレー、バモスなど)でも同様な状況になりやすいです。
スズキのカタログ公称値では荷室高さがエブリイバンのハイルーフで荷室高さ1,240mmとなっていますが、バックドアの荷室開口部分は少ししぼんで(狭くなって)いますので、荷室の最大位置の高さよりも低くなっており、実測では1,150mm程度になっています。(実測数値は他サイト調べ)
画像のように、開口部と荷室内の奥側では天井に段差があり、カタログ上の荷室寸法は大抵最大高さが記載されておりますので、それを鵜呑みにして積載品の高さを測定してクリアしていても、実際は開口高さとは異なるために入らなかったという事態が起こります。
自転車の場合は少し斜めにしてから荷室に突っ込めば入る可能性もありますが、今度は対角でハンドルの端あたりが邪魔(引っかかりそう)にはなりそうです。
27インチ自転車がそのまま載せられる軽自動車といえば、N-BOXが代表に挙がります。
N-BOXであれば、バックドアの開口部が高さ1,205mm(120.5cm)もありますので、1,160mm(116cm)の27インチ自転車でもそのままバックドア側から荷室に入れることができます。
N-BOXはホンダの低床技術が冴える特徴を持つ軽ハイトワゴンです。ハイトワゴンの中でもスペーシア(ベース)でさえ、1,115mmとなっておりますので、1,160mmもある27インチ自転車はやはりそのままでは入りません。
軽ハイトワゴンになんとかママチャリ系を載せる方法
気軽に軽自動車のハイト軽ワゴンに(26・27インチクラスの)ママチャリを載せたいところですが、N-BOX(N-VAN)以外の軽ハイトワゴンではバックドア側から載せることはできません。
それでも載せたい場合は、少し工夫が必要です。
ママチャリをハイトワゴンに載せる方法として
- ハンドルを下げてみる →最大高さが低くなる
- ハンドル前にカゴがあれば外してみる →1番の場合でカゴが当たる場合
- 最後はフロントタイヤを外して載せる →最も高さを低くするのに効果的です
これらの方法では工具が必要にはなります。
状況によりますが、最初からフロントタイヤを外すのが最も手っ取り早いですが、今度は自転車の固定に気を使うことにはなりやすいです。
結局は荷室に積み込む際にママチャリ系は前部(ハンドル周り)の高さが引っかかるようになりますので、最後の最後はフロントタイヤを外してあげればハイトワゴンでなくても工夫すれば大抵の軽自動車にママチャリ1台は積み込めます。
エブリイワゴンに自転車を乗せる方法
前の章で説明した通り、エブリイワゴン(DA17W)に標準ルーフ、ハイルーフでも自転車(ママチャリ系26や27インチ)はそのままでは載せることは困難です。
軽バン(ハイルーフも含めて)なら、簡単に自転車がバックドア側から載せられると思い込むのは危険です。
前項で紹介した軽自動車に自転車を載せる際にバックドア側から入れらない場合の方法で進めますと、エブリイワゴンの場合も最後の方法でフロントタイヤを取り外すことにはなってしまいます。
しかしながら、極力そのままで載せる方法がないか?というところでは、フロントタイヤを外さなくても工夫すれば自転車が積み込めます。
スライドドアから自転車を積み込む
荷室後方のバックドア側から自転車を載せることができない場合は、車輛側の荷室部開口高さが問題となります。実はスライドドア側の方がステップもありますので、開口部は高くなっています。
スライドドア側のステップ位置で実測値では1,240mmありますので、最高部で1,160mmの27インチ自転車が入る可能性が高い計算です。※最大高さは自転車によって異なります。
二人がかりにはなりますが、スライドドアから自転車を突っ込んでいきます。
たまたまエブリイワゴンの場合は後席が左右分割式で、運転席側の後方のシートを後方に倒してあげて、足の置き場を利用すれば室内の最大高さも稼げます。
助手席側のリヤシートはフロントダイブさせています。後席の足場からの高さが最も高い荷室位置になります。これを利用しています。
エブリイワゴンに自転車をスライドドア側から載せた状態
後席の足場に自転車のフロントタイヤを置くようにすれば、27インチ自転車を荷室にそのまま積み込めます。ところどころ接触する箇所はありますので、ウエスやダンボールなので保護してあげてください。
N-BOXに自転車を載せる場合も後席を前に畳んで、少しだけある足場に(ハンドルを切った状態で)フロントタイヤを横に置かせるようになります。
あとは固定ですが、残念ながらあまりエブリイワゴンの場合はフロアにアンカーフックなどが用意されていませんので、後席のアシストグリップやシートを利用してロープやタイダウンベルトなどを駆使して固定するしかありません。
こちらが最終的にエブリイワゴンに自転車を載せて固定した状態です。この状態で走行時に大きく揺れても自転車は動くことなく、立派にその役目を果たしてくれました。
できれば、到着後に直ぐに乗り出ししたかったので、このような方法にしましたが、一人で積み込む必要がある場合は、やはり27インチクラスの自転車ですとフロントタイヤを外してあげた方が手っ取り早い気はします。
その点、N-BOXはママチャリがそのまま突っ込めるので、本当に優秀だと感じるほどです。
年に1回でも自転車を軽(乗用)自動車に載せる必要があるなら、N-BOX(N-VAN)一択ではないでしょうか。
軽のハコ車にこだわらなければ、やはり自転車を運ぶなら「軽トラック」が最も簡単で楽です。
この記事は機械加工の中でもアルミフルビレット技術を駆使して独自の観点によって「独創性のアイテム」を造り出す、alumania(アルマニア)の専門スタッフにより執筆されています。
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