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Pixel7 Proのボディーを3D化

Pixel7Proのボディー3D化

開発中のGoogle、Pixel 7 Pro用バンパーの商品設計について、まずは商品の基礎となる本体のボディー形状の3D(デジタル)化が必要となります。


それも1/100mm単位で正確な精度で仕上げるほど、商品の精度も向上します。そのため、商品開発の最初の段階で最も重要な作業となります。

本体ボディーの3D化手順としては、アルマニアでは3次元測定器を用いて要所の測定、位置関係を洗い出し、CAD上で作り上げていきます。

3次元測定器のイメージ
3次元測定器で位置関係を洗い出す

3Dスキャンも並行して行いますが、3Dスキャンで得られるデータ(形状)は解像度次第でその精度は低く、スマートフォンのアクセサリー類を設計展開する基としてはそのままでは役に立ちません。

3Dスキャンは求められるものに対して向き不向きがあるので、時にはスキャンしたデータを基にすることもありますが、(アルマニアでは)特にスマートフォン用では新しく個別(構成部品ごと)に本体ボディーの3次元形状を製作していきます。

測定対象の実機Pixel7Pro
測定対象の実機のPixel7 Pro

3次元測定器での測定方法やCAD上でのボディー製作過程などの各作業項目は企業秘密でもあるためご紹介することはありませんが、毎度この後の作業がすんなり進むこともありません。

要所要所でボディー違いによる3D化の最適化方法が異なるため、ここでも様々な場面で試行錯誤しながら本体ボディーの3D化を進めて行く必要があります。

3Dモデル化が完了したPixel7 Proの本体ボディー

3D化が一旦完了したコンピュータ(CAD)上のPixel7 Proがこちらになります。
もちろん3D=立体モデルとなりますので、グルグル回すことが出来る状態です。

一次完成した3D化されたPixel7Proのボディー

とにかくカーブ構成の多いPixel7 Proのボディーは3D化するだけでもiPhoneやXperiaよりも作業の面倒は多くなります。
また個別の部品構成要素も複雑になりがちなので、他機種に比べて1.5倍ほどの時間を要しました。

Pixel7Proボディー3D化時の注意箇所
カーブ構成の多いPixel7 Proのボディー

特に注意しなければならない箇所が上下の膨らみ部分とカメラ部分になります。3次元曲面と(単純なRではなく)3次元カーブで構成されていますので、ここを正確に再現していくのは測定値だけで成立させるのは困難箇所となります。

主にアルミバンパーの設計では本体内部の部品要素までは関係しないため、本体の外観形状のみを3D化するわけですが、忠実に再現するためには(本体)デザイナーの意図も汲み取りながらの作業にもなります。

3Dモデルと実機の相違が無いかの最終確認

3D化した時点で完成ではなく、ここから実機との寸法違いを再確認する作業が必須です。

CAD上の3Dモデルは拡大・縮小が自由なため縮尺がフリー状態です。要するに商品設計を進めている際には、実際の大きさが掴めず感覚がマヒします。
それを防ぐためにも、一旦完成した3Dモデルを2次元化し、要所点を実機と比較しておく必要があります。

2D化されたPixel7Proのボディー構成寸法
測りやすいように2次元化

2D(実測)上でのPixel7Proの(1/100mm単位での)WHDボディーサイズはW76.58×H163.01×D8.74(最厚11.19)mmとなりました。

次に実機と3D化されたボディー同紙に相違が無いか再確認を行っていきます。
3次元測定器もいわばデジタルのため、アナログ測定を中心にして確認していきます。これがダブルチェックになります。

実機と比較して寸法の再確認
実機との相違が無いかアナログ的に確認

全てのポイントを再確認していきますが、ノギスでも測りやすい幅方向を最初に当てて確認しますと、正の76.58mmと同じ寸法になっています。

普通に考えれば、実機の測定値から3D化していますので相違が出るはずがありませんが、3Dモデルを製作していくうえで入力ミスや、特にPixel7Proが曲線カーブが複数に繋げられたボディーデザインでもあるため、少しでも接続ズレでも生じていれば、全体で微妙に寸法が違ってきます。

Pixel7Proの取り込み(3D化)作業は完了

3D化したPixel7Proと実機のPixel7Proの詳細寸法を確認した結果、全ての箇所で正確数値の判断ができましたので、これにて3D化(本体ボディーの取り込み)作業は完了です。

完成したCAD上のPixel7Proボディー
完成したCAD上でのPixel7 Pro

とにかく、この本体ボディーの取り込みが最初の作業であり、とても重要で慎重かつ繊細な作業となります。
次に、こちらを基準にした商品設計へと進みます。

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