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ネジ穴の作り方手順|ハンドタップでネジ立てします

手作業のタップ加工手順

DIY (ものづくり)

金属の穴にねじ山を作るときにはタップ加工でネジ立て(ネジ切り)を行います。特に大きな設備を持たなくても、穴さえ垂直(直線上)に空けられれば、あとはタップとタップハンドルがあればDIYでもネジ穴は手作業で作る(ネジを立てる)ことができます。

そんな「ネジ穴をハンドタップでねじ立てする手順」を詳しく紹介していきます。

タップ加工手順タイトル

ネジ穴を作ることができれば、そこにビスやボルトを使って他の物と結合させて、恒久的な締結もできるため、DIYで作れる物や作品の範囲が一気に広がります。

ここではフライスやマシニングセンターなどの大型工作機械を使用せず、DIYで「手作業で穴にタップ加工しネジ穴を作る(ネジを立てる)方法」を紹介していきます。最初にネジ穴タップ加工手順は以下のようになります。

ネジ穴加工タップ手作業の手順

タップ加工順番
  1. ケガキしてポンチで穴あけ位置をマーキング
  2. センタードリルでネジ穴の中心をつくる
  3. ドリルで下穴を空ける
  4. 面取りカッターで穴をさらっておく
  5. タップでネジ立て

用意するもの

下穴用の①「ドリル」と②「タップ」と③「タップハンドル」の3っつさえあれば、ネジ穴は作れます。ここではハンドタップ(組タップ)ではなくスパイラルタップを使用しています。

タップとタップハンドル

その他にも用意しておいた方が便利なもの

  • ケガキ針
  • ポンチ
  • ハンマー(ポンチ打ち用)
  • センタードリル
  • ドリル(ネジ径に合わせて用意する事)
  • 面取りカッター
  • タップ(スパイラルタイプが望ましい)
  • タップハンドル

タップはスパイラルタイプがオススメです。

古くからあるハンドタップ、組タップ(1番、2番、3番の順に下穴に通してネジを立てる方式)は慎重で確実なネジ切り作業ができますが、少し手間も多くなります。そこで、1発でネジ山を切削して形成できる「スパイラルタップ」をお勧めします。

スパイラルタップはらせんの溝が特徴

スパイラルタップの先端拡大

スパイラルタップは大きな溝が「らせん状」になっているのが特徴で、ハンドタップのように番手がありません。1度でネジ切りが完了します。ハンドタップに比べて穴の奥までネジが立たない(有効ネジ部が短くなる)デメリットはありますが、その分下穴の深さを深くすれば良いということになります。

なお、ここでの作業ではスパイラルタップを使用していますが、ハンドタップ(1~3番タップ)でも、ねじ切りの作業が3回になるだけで基本的には同じです。また、初心者にとってはタップが傾きにくいので失敗しにくいメリットはありますが、その分の手間は多くなります。

ネジ穴を作る(ネジ立ての)手順

手順1:ケガキしてポンチで穴あけ位置をマーキング

ポンチマーク

極力、ポンチでマーキングしておきましょう。フライスやマシニングセンターなどでは数値で追えますが、ボール盤や電動ドリルではフレキシブルな穴位置になりがちなので、あまりセンタードリルがズレないようにポンチ打ちは施しておきたいものです。

手順2:センタードリルでネジ穴の中心をつくる

センタードリルで加工

いきなりドリルで垂直に下穴を狙ったところに空けることができるならば構いませんが、そんな都合よくはいきませんので、ポンチを打ってセンタードリルで下穴の中心を作ってあげてください。
「とにかくネジ穴を作りたいだけ」ならば手順1と2は飛ばしていただいても構いません。

手順3:ドリルで下穴を空ける

下穴ドリル加工の穴

作りたいネジサイズに合わせて下穴用のドリル径を選択する必要があります。適切なドリル径で必ず真っすぐに垂直に下穴を空けます。
タップ用の下穴サイズは「タップ加工時の下穴径早見表と深さの計算方法 」を参考にしてください。M6でしたら5.0㎜のドリル径になります。

手順4:面取りカッターで穴をさらっておく

下穴で空けたドリルの入り口はバリや返りが発生していますので、面取りカッターでさらっておきます。バリが邪魔してタップが垂直に立てにくくなります。

穴を面取りカッターでさらう

次の工程でタップを挿す時に傾かないようにするためにも、タップ加工する前に面取りしてあげてください。

下穴を綺麗にします。

貫通ネジならば問題ありませんが、深さを持った途中までのネジ穴を作りたい場合は下穴を空けた後に穴の中に残った切り子や削りカスを取り除いてください。深さが深いほど奥にゴミやカスが詰まっていますので、エアガンなどで吹いておけば安心です。

手順5:タップでネジ立て

タップハンドルにタップをセットします。

タップの後ろ側先端

タップの後ろの頭は四角形になっています。この四角形部分にタップハンドルをセットして固定します。タップハンドルの片側を回せばホルダー部分が移動してタップを保持します。
タップハンドルはタップを完全な固定をしません。少し緩いとタップは抜け落ちますので、適度(抜け落ちない程度)に締め込んでおくだけで十分です。

タップをタップハンドルにセット

下穴にタップの先端を挿して1.5回転回す。

両手でタップハンドルを持ち、下穴の中心にタップの先端を垂直に挿してゆっくり1.5~2回転分回します。この時、特にスパイラルタップはグラグラしてしまいますので、必ず下穴に対してタップが垂直になるよう意識します。

タップの先端はグラつくため注意

1.5回転前後回したら、タップが自立できるほどになっている状態のため、タップハンドルを外して傾きを確認してみてください。

タップが傾いていたら

タップが垂直に自立して傾いていないかを確認してください。傾きが明らかに強い場合は、逆回転させてタップを抜き取り、もう一度強いチカラで押しながら垂直にハンドルを回していきます。

タップハンドルを押し込みながら両手で回してネジを切る(立てる)

両手でタップハンドルを回す

必ずタップハンドルに垂直方向の押す力を与えながら、時計回り(右ネジの場合)にハンドルを回します。

ネジ切りはタップハンドルを

「2/3回転させたら1/3回転戻す」

を繰り返して少しずつネジを切っていきます。これは出てくる切り子を切断させるために必ず必要なハンドタップ加工の推奨手順です。

最初は先端が最も傾きやすいので、タップが垂直に途中まで入るまでは必ず両手でハンドルを押さえながらゆっくり回していきます。

途中で油を挿してください。

タップから出てくる切り子

タップでネジ切りが始まれば当然切り子やカスが出てきます。(ハンドタップの場合はカスが下穴に溜まりやすい)
画像は少しオーバーにして切りカスがどんどん上がってきている状態ですが、2~3回転に一回程度は下穴に目掛けて油を挿してください。スプレー式の潤滑油でOKです。

タップの傾き修正、沈め加工

タップの傾き修正方法

途中でタップの傾きを感じたら、入り口にネジ径と同じ直径のドリルで入り口を沈めます。深穴の場合には有効な方法なのと、スパイラルタップで先端がグラつく場合にも一段太い穴を作っておく方法はお勧めです。ただし、入り口周辺のネジ山は形成できなくなるので注意してください。
沈めたら、再度タップ加工を再開します。

  • 材料が硬い場合
  • タップの傾きを直すために再度トライする
  • スパイラルタップの先端がグラつく場合にガイドとして沈めておく

硬くなっても回し続けれていくと、そのうちタップが折れる可能性もあります。折れたタップほど厄介なことはありませんので、タップ折れには特に注意してください。

スパイラルタップは折れやすい部類にはなりますが、ザクザクねじ切り出来てしまうため、逆回転させずにネジ切りを深く進めてしまいがちです。手の感覚で異変には気付きやすいので、回転させる硬さが強くなりすぎたなと思ったら逆回転させて穴に油を指してください。
一旦抜いてしまっても構いません。油を挿して穴の奥に溜まった切り子を出して、もう一度タップを入れてみてください。これを繰り返します。

完成したネジ穴

完成したネジ穴

必要に応じて画像のような厚みの薄い鉄板の貫通タップ加工でしたら、裏側も面取りしてあげてください。先に両側面取りしておいても、タップ加工後に面取りしても構いません。

ビスやボルトを入れて確認

ここでのネジ切り例は貫通穴で薄い厚み(6mm)に対して加工していますので、ネジ山も少なくスパイラルタップのため、あっという間にネジ立ては完了します。

完成したタップ穴にボルトをねじ込んで確認
指で回して入ればOK

ビスやボルトを入れてネジが形成されているか確認します。指だけで回してネジ入れることが出来ればしっかり加工できています。

貫通ネジ穴にネジを通す
ネジ部が完全に通っている

指で回して途中で硬くなったりした場合は切り子が残っているかもしれません。パーツクリーナーで洗い流すようなイメージでネジ穴の谷に詰まった削りカスを取り除いてみてください。

これにて作業は完了です。

ネジ穴深さのネジ径選び

特に板材にネジを立てる際のネジ径の選定には、ネジ山の数がポイントになります。最低でもネジ径は=厚み以下になるようにしてください。 例に挙げれば厚みが3㎜の板材にはM3が限度です。3㎜の厚みにM6では3山しか立てられません。入口の面取りも考慮すると2山程度になりますので、アルミや真鍮ではネジが直ぐに壊れます。

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