一次試作品が完成しました。XPERIA1Ⅱ

現在開発中のXPERIA1Ⅱ（SO-51A,SOG01）用エッジライン（アルミフルビレットバンパー）は、ようやくボトム側も完成し、一次試作品としての全体が完成しました。

試作品の状態はマシニングセンターで削り出しただけの表面のため、アルマイトは施していない状態になります。試作品はアルミらしい輝きなのですが、商品として提供できる状態ではありません。

アルマイト（表面処理）はアルミの色に近いシルバー色でも必ず処理が必要になります。
アルマイトをしていない、このような削り出しの表面は自然界でも酸化被膜が形成されるため、酸化（錆）は発生しにくいものではありますが、傷には大変弱い状態です。ちょっとのことですぐに傷が付いてしまう表面硬度になっています。

既に完了していたメイン側とボトム側の両方が完成して、セット状態が出来上がっています。ここに一次試作の装着確認や操作確認のためにボタン類を組み込んでいきます。

製品版同様に内周隅には加工公差と本体の個体差を考慮した分でのクッションテープなどを貼って、製品と同様な状態にしていきます。

それでは、早速、出来上がった一次試作品をXPERIA1Ⅱ本体へ装着していきます。

試作品を本体に装着した状態

フロント（正面・画面側）

こちらが正面側の試作品の装着状態です。細かな部分は後日紹介していきますが、狙い通りの寸法で出来上がっておりますので、装着時もスムーズに入りました。

バック（背面側）

背面側はエッジラインの新たな特徴にもなった4方向からの折り込みデザイン「プロテクションガード」を設けているデザインになります。

カメラ・レンズ周辺

こちらはカメラレンズ周りになります。前述のプロテクションガードによって、本体のカメラ・レンズの突起をバンパーが保護します。

生産を開始するまでの今後の手順

今後の流れとしては、以下のようになります。

• 試作品の確認（問題点の洗い出し）
• （二次試作が不要なら）最終設計データを仕上げ
• プログラミング・治具調整
• 量産試作
• 本格的な生産開始

今回完成したこれらの試作品を利用して様々な確認を行い、最終的な生産の微調整を行っていき、その後に生産へ移行していきます。

メイン側とボトム側の噛み合わせ調整も済んでますので、微調整部分も大半は済んでおります。そのため、加工前の確認としては実際に利用したときの操作性や設計上の強度面でたわみや応力の確認になってきます。

これらがクリアしてから生産に移行して参りますが、1日の生産量は平均して20個程度です。これは平均値であり、部品ごとで生産しますので、ボタン類や主要部品などが全てセットで生産していくものではありません。

また、治具は限られ加工マシンとなるマシニングセンターはツールの多さから大型を占有することになるため、横方向で1000㎜（1m）近くにもなるワーク台に僅か85㎜ほどの加工することになる、本当に贅沢な代物になってきます。